2021年の新春を寿ぎ、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年は、新型コロナウイルスが猛威を振るい、人々の健康が脅かされる、想像を絶するような世界が現実のものとなった一年でした。感染拡大防止のために、医療従事者をはじめ、多くの方がご尽力され、今この時も休む間もなく、働かれています。しかし、その一方で、営業休止を余儀なくされたり、自粛生活の煽りを受けて、お客様がいなくなってしまったり、働きたくても働けなくなってしまった方が多くいらっしゃいました。そのことを考え続けた一年でございました。

 時に、公共の利益のために動かず、個のために好き勝手に動く人に腹が立つこともありました。同時に、己には何ができるのか、考え続けた一年でした。

 大地震の際も思いましたが、こういった未曾有の危機では、日常の当たり前が当たり前でなくなるということを痛感いたします。当たり前のようにいただいていたお仕事、当たり前のようにお取引いただいている方々、本当は当たり前でもなんでもなかったのだと思いました。

 私どもが働けるように、お仕事をくださっている方々への感謝、働ける環境を整えてくださっている方々への感謝を心に刻んで、この一年を送りたいと思います。

 私ども造園職人、庭師の仕事は、このコロナ禍では世間のお役には立てないかもしれません。ですが、私どもが守るこの技術が数年後、数十年後の日本の文化を守り、皆様の暮らしの一助となりますように、技術を磨き、会社を守っていきたいと思います。

 今年一年が、皆様とご一緒に、健勝で、多幸で、商売繁盛であること、そして、一日も早く普段の生活に戻れるように強く、強く、祈願いたしまして、新年のご挨拶といたします。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

有限会社 小池造園
代表取締役社長 小池 久雄